「うるさいな、ほっといてよ」と言われた夏――反抗期と受験期が重なったとき、親が取りたい3つの距離感

「うるさいな、ほっといてよ」——受験生である我が子から、こんな言葉を投げつけられて胸がざわついた経験はありませんか。この記事は、反抗期と受験期がちょうど重なってしまい、どう声をかけていいのか分からなくなっている保護者の方に向けて、親子の「距離感」の整え方を一緒に考えていくものです。

反抗期と受験期が重なるのは、けっして特別なことではありません

反抗期と受験期が重なるのは、けっして特別なことではありません

高校生の反抗期と大学受験は、時期としてどうしても重なりやすいものです。心も体も大人へと変わっていく途中で、同時に人生の大きな選択を迫られる。子ども自身、自分の感情を持て余していることが少なくありません。

「前はもっと素直だったのに」「なんでこんなに突っかかってくるんだろう」と感じる親御さんは多いですが、これは子どもが親から自立しようとしている、健全な成長のサインでもあります。反抗的な態度の裏側には、「本当は不安」「認めてほしい」という気持ちが隠れていることも珍しくありません。だからこそ、態度の強さに親までつられて感情的になってしまうと、お互いに消耗してしまいます。まずは「今はそういう時期なんだ」と一歩引いて眺めてみることが、最初の距離の取り方になります。

「近づきすぎ」も「離れすぎ」も、親子を苦しくする

「近づきすぎ」も「離れすぎ」も、親子を苦しくする

反抗期の子どもとの距離は、近すぎても遠すぎても難しいものです。心配のあまり毎日「勉強は?」「模試どうだった?」と声をかければ、子どもは監視されているように感じて、ますます口を閉ざしてしまうかもしれません。反対に、「どうせ話してくれないから」とすっかり関わりを断ってしまうと、子どもは「見放された」と受け取ることもあります。

大切なのは、扉を閉めきるのでも、無理にこじ開けるのでもなく、「開けておく」感覚です。具体的には、必要な連絡は短く事務的に済ませる、子どもが話したそうなときだけ耳を傾ける、といった加減が挙げられます。会話の量を増やそうと頑張るより、「話したくなったらいつでも聞くよ」という姿勢が伝わっている状態のほうが、この時期の子どもには届きやすいものです。

親自身が、逃げ場を持っておくという選択肢

親自身が、逃げ場を持っておくという選択肢

反抗的な態度を毎日浴びていると、親のほうが先に疲れ果ててしまうことがあります。「こんなに気を遣っているのに」という思いが積もると、つい売り言葉に買い言葉で衝突してしまう。これは親御さんが未熟だからではなく、それだけ真剣に向き合っている証拠でもあります。

だからこそ、親自身が自分の気持ちを逃がす場所を持っておくことをおすすめします。配偶者や友人に話す、少し外に出て気分を変える、子どものこと以外に意識を向ける時間を作る。親が余裕を取り戻すことは、そのまま家庭の空気をやわらげることにつながります。ご家庭だけで抱え込まず、第三者の視点を入れてみるのも一つの方法です。勝つ塾でも保護者面談を通じて、ご家庭では見えにくいお子さんの様子や、距離の取り方についてご一緒に考える時間を大切にしています。

まとめ——距離を置くことも、立派な応援です

反抗期と受験期が重なる時期は、親にとって我慢と忍耐の連続かもしれません。けれど、そっと見守ること、必要なときだけ手を差し伸べること、そして親自身が倒れないよう自分を大切にすること——その一つひとつが、目には見えなくても確かな応援になっています。今は距離を置くことが、子どもを信じている証なのだと、どうかご自身を責めずに過ごしてください。嵐のような時期も、必ず抜けていきます。