高2が9月から始める受験準備3ステップ:英数の穴の特定・定期テストの使い方・志望校の仮決めで高3の4月に差をつける
結論から言えば、高2の9月にやるべきことは「入試問題を解くこと」ではなく、英語と数学の穴を特定し、それを埋める仕組みを日常に組み込むことです。高3になってから最も時間を奪うのは、志望校対策そのものではなく「高1・高2の内容の抜け」です。この記事では、高2の9月から無理なく始められる準備を3ステップに整理します。
夏休みが明けたこの時期、高2の多くは「受験はまだ先」と「そろそろ何かしないとまずい」の間で宙ぶらりんになりがちです。ただ、部活も学校行事もある高2が、いきなり高3と同じ勉強量を求められても続きません。大事なのは量ではなく、高3の4月にスタートラインへ立てている状態をつくることです。
ステップ1:英語と数学の「穴」を9月中に特定する

受験勉強を始めた高3が最初につまずくのは、志望校の過去問ではなく英文法や数学の基本問題です。理由は単純で、高1・高2の内容に穴があるまま先へ進んでいるからです。高2の9月にやるべきなのは、この穴を先に見つけておくことです。
英語は「文法の単元別」で穴を探す
英語の穴は、長文が読めるかどうかではなく文法の単元単位で現れます。手持ちの文法問題集の目次を開き、時制・助動詞・仮定法・関係詞・分詞・比較・準動詞といった単元ごとに、各10問程度を解いてみてください。正答率が7割を切った単元が、そのままあなたの穴です。
単語も同様です。学校で配られた単語帳の前半(1〜800語程度)を、意味が即答できるかどうかでチェックします。ここが曖昧なまま高3を迎えると、長文演習のたびに辞書を引くことになり、演習効率が大きく落ちます。
数学は「解法の再現性」で穴を探す
数学の穴は、定期テストの点数では見えにくいという特徴があります。テスト直前に解法を覚えて乗り切った単元は、数か月後に同じ問題を出されると解けないからです。そこで、過去の定期テストや教科書傍用問題集の例題を、ノーヒントで解けるかという基準で見直します。
数学I・Aなら二次関数、場合の数・確率、図形と計量。数学II・Bなら三角関数、指数・対数、微分積分、数列、ベクトル。この中で「解法を思い出せない」単元があれば、そこが高3で足を引っ張る候補です。9月中にリストアップしておくだけでも、その後の動き方が変わります。
ステップ2:定期テストを「受験勉強の一部」に変える

高2の秋は、定期テストと受験勉強のどちらを優先すべきか迷いやすい時期です。ただ、この二つは本来対立するものではありません。定期テストの範囲は、そのまま入試の出題範囲の一部だからです。
暗記の「詰め込み」から「積み上げ」へ切り替える
テスト前日に詰め込んで、終わったら忘れる——このやり方だと、高3で同じ内容をもう一度ゼロから学び直すことになります。切り替えたいのは、テスト2週間前から少しずつ範囲を進め、テスト後も月に一度だけ短時間で解き直すという流れです。1回の解き直しは30分程度で構いません。「もう一度触れる」という行為自体が、記憶の定着に効きます。
テスト後の30分を「穴の記録」に使う
定期テストが返却されたら、間違えた問題を3つの種類に分けてみてください。(1)知識が抜けていた、(2)知識はあったが使い方を間違えた、(3)計算・読み違いなどのミスの3つです。(1)は復習で埋まりますが、(2)は理解の作り直しが必要で、(3)は手順の見直しが必要です。この分類を続けると、自分がどのタイプで失点しやすいかが見えてきます。高3になってから模試の分析をする際にも、そのまま使える技術です。
ステップ3:志望校を「仮」で決めて受験科目を確定させる

高2の9月時点で志望校を確定させる必要はありません。ただし、仮でいいので候補を3〜5校挙げておくことには大きな意味があります。理由は、受験に使う科目が決まらないと、勉強時間の配分が決められないからです。
まず確認したいのは「入試科目」と「配点」
同じ学部でも、大学によって必要な科目数や配点は異なります。国公立志望なら共通テストで5教科7科目前後が必要になりますし、私立志望なら3科目に絞られることが多くなります。また、共通テストの配点比率、英語の外部試験の扱い、数学が必須かどうかなども大学ごとに違います。
各大学の入試要項や募集要項は公式サイトで公開されています。志望校候補について、必要科目・配点・共通テストの利用方式の3点をメモしておくだけで、日々の勉強の優先順位が具体的になります。「英語と数学に時間を使う」という漠然とした方針が、「英語を毎日60分、数学を毎日45分」という形に変わっていきます。
オープンキャンパスや進学資料も判断材料になる
秋以降もオープンキャンパスや進学相談会を実施している大学は少なくありません。学びたい分野が定まっていない場合は、学部の学問内容を調べることから始めても構いません。ここで大切なのは、志望校を「憧れ」ではなく「必要科目の集合」として捉え直すことです。そうすることで、9月からの勉強が具体的な行動に落ちます。
高2の9月に確保したい学習時間の目安
高2の秋は部活や学校行事がまだ続く時期です。そのため、いきなり長時間を目指すよりも、途切れずに続く量を設定するほうが結果的に積み上がります。目安としては、平日1〜2時間、休日3〜4時間程度から始め、冬までに平日2時間を安定させられれば十分に前倒しできています。
時間の使い道は、英語と数学に7割以上を配分するのが基本です。この2科目は成績が上がるまでに時間がかかる一方、一度身につけば落ちにくいという性質があります。理科・社会は高3から本格化させても間に合うケースが多いため、高2のうちは学校の授業と定期テストで土台を作っておく形で構いません。
まとめ:高2の9月は「量」より「地図づくり」
高2の9月にやるべきことを、もう一度整理します。
- ステップ1:英語は文法の単元別、数学は解法の再現性で「穴」を特定してリスト化する
- ステップ2:定期テストを詰め込みから積み上げに変え、返却後は失点を3分類して記録する
- ステップ3:志望校を仮で3〜5校決め、必要科目・配点・利用方式を確認して時間配分に落とす
この3つはいずれも、長時間の勉強を必要としません。必要なのは、自分の現在地と行き先を紙の上ではっきりさせることです。地図がある状態で高3の4月を迎えられれば、周りが「何から手をつけるか」で迷っている間に、あなたは最初の一歩を踏み出せます。
勝つ塾では、大学受験専門の個別指導として、高2の段階から一人ひとりの現在地に合わせた学習計画づくりをお手伝いしています。何から始めるべきか整理したい方は、お気軽にご相談ください。
