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志望校の決め方:高3春に固める「第一志望と併願4段階」の組み立て方

結論から言うと、志望校は「第一志望1校+実力相応2校+安全校1校+挑戦校1校」の4段階で組み立て、高3の6月までに第一志望だけは固定するのが理想です。春のこの時期にざっくりした志望校群を決めておくと、夏以降の勉強が「目的のある勉強」に変わります。逆に志望校が曖昧なまま夏を迎えると、参考書選びも過去問の使い方もブレやすく、9月以降に焦って詰め込む受験生が毎年出てきます。本記事では、志望校をどの順番で・どんな基準で決めるかを、4月〜6月にやるべきタスクに落とし込んで解説します。

なぜ春の段階で志望校を決めておくのか

なぜ春の段階で志望校を決めておくのか

志望校を決めるのは秋でも間に合う、という意見もありますが、それは「ある程度の合格圏内に入っている人」の話です。多くの受験生にとって、春に志望校の方向性を固めるメリットは大きく分けて3つあります。

1. 科目の優先順位が決まる

例えば私立文系なら英語・国語・地歴の3科目に絞れますが、国公立志望なら共通テスト5教科7科目が必要になります。志望校が決まっていないと「とりあえず全科目バランスよく」になりがちで、結局どの科目も中途半端という事態に陥ります。志望校が決まれば、配点の高い科目に時間を割く判断がしやすくなります。

2. 過去問への到達スケジュールが逆算できる

第一志望の過去問を秋に解き始めるためには、夏までに基礎〜標準レベルの問題集を仕上げておく必要があります。志望校の出題傾向(記述中心か、マーク中心か、英作文の有無など)が分からないと、夏の参考書選びを誤ります。

3. モチベーションが安定する

「なぜ今この勉強をしているのか」が明確だと、模試の結果に一喜一憂しにくくなります。漠然と勉強している受験生ほど、5月・7月の模試で点が伸びない時期に挫折しやすい傾向があります。

志望校4段階の組み立て方

志望校4段階の組み立て方

志望校は1校だけ決めるのではなく、難易度を分散させた4〜5校を「ピラミッド型」に配置します。これは併願先の話というより、目標を多層化することで勉強の精度を上げる戦略です。

第一志望(1校):本気で行きたい大学

偏差値や難易度ではなく、自分が一番行きたい大学・学部を選びます。多少手が届かなくてもよく、ここをブレさせると一年間の勉強の軸が崩れます。「親が勧めるから」「就職に有利そうだから」だけで選ばず、学部のカリキュラムやキャンパスの雰囲気も含めて判断しましょう。

実力相応校(2校):模試判定でB〜C判定が出る大学

第一志望より少しだけ偏差値が下、または同程度で出題傾向が違う大学を2校選びます。「第一志望と問題傾向が似ている大学」を1校、「対策を変えなくても受けられる大学」を1校という組み方が現実的です。

安全校(1校):模試判定でA判定が安定して出る大学

「ここは確実に受かる」という安心材料となる大学を1校用意しておきます。安全校がないと、12月以降に追い込まれて精神的に不安定になりがちです。安全校といっても、実際に進学する可能性も含めて納得できる大学を選ぶことが重要です。

挑戦校(1校・任意):偏差値が5以上上の大学

第一志望より一段難しい大学を1校だけ加えるのも有効です。模試では常にE判定でも、出題形式が自分に合っていれば本番で逆転できる可能性があります。ただし挑戦校に時間をかけすぎると本命対策が薄まるので、「過去問1〜2年分だけ取り組む」程度に留めます。

志望校を決める3つの判断軸

志望校を決める3つの判断軸

偏差値だけで決めると、入学後にミスマッチが起きやすくなります。次の3軸で総合的に判断するのがおすすめです。

軸1:学びたい内容(学部・学科のカリキュラム)

同じ「経済学部」でも、大学によって理論経済中心か、実証分析中心か、ビジネス寄りかが大きく異なります。各大学のシラバスを公開している場合は1〜2年生の必修科目を見ておきましょう。「何を学べるか」が明確だと、志望理由書や面接でも説得力が出ます。

軸2:通学・生活環境

4年間通うキャンパスの立地は意外と重要です。自宅から通うのか、一人暮らしをするのか、通学時間はどれくらいか、を家族と早めに話し合っておきましょう。私立大学の場合、学費に加えて家賃・生活費が年間100万円前後上乗せされる場合があります。

軸3:出題傾向と自分の得意科目の相性

同じ偏差値帯の大学でも、英語の長文の長さや、数学の記述量、社会の論述の有無は大学によって大きく違います。「自分の得意な解き方が活かせる出題形式か」を、過去問1年分だけでも目を通して確認しておくと、ミスマッチを防げます。

4〜6月にやっておきたい3つのタスク

タスク1:候補大学を10校書き出す

まずは思いついた大学・気になる大学を10校ほど紙に書き出します。偏差値順でも構いません。この段階で絞り込みすぎないことがポイントです。

タスク2:オープンキャンパス・大学公式サイトをチェック

5〜7月に多くの大学がオープンキャンパスを実施します。実際にキャンパスを見ると、志望度が大きく動くことがあります。コロナ以降はオンラインオープンキャンパスも一般的になり、自宅から複数大学を比較できるようになりました。

タスク3:6月までに第一志望を1校に絞る

10校から3〜5校に絞り、6月の段階で「第一志望はここ」と決めます。第一志望が決まれば、夏の参考書選びと過去問対策が一気に具体化します。併願校4段階のうち、安全校や挑戦校は秋以降に追加・修正しても問題ありません。

保護者が関わるときの注意点

志望校選びは本人の意思が最優先ですが、学費や通学範囲など現実的な条件は保護者と早めに共有しておく必要があります。よくあるトラブルは、本人が国公立志望で勉強を進めていたのに、秋になって「私立は無理」と言われて軌道修正を迫られるケースです。

保護者の方には、4〜5月のうちに「学費の上限」「通学範囲(自宅通学のみか、一人暮らし可か)」を本人に伝えておくことをおすすめします。条件を共有した上で本人が選んだ志望校なら、本人の責任感も育ち、勉強への取り組みも変わってきます。

まとめ

志望校は「第一志望1校+実力相応2校+安全校1校+挑戦校1校」の4段階で組み立て、6月までに第一志望を確定させるのが理想的なスケジュールです。判断軸は偏差値だけでなく、学びたい内容・生活環境・出題傾向との相性の3つを総合的に見ること。そして保護者との金銭面・通学条件の共有は早ければ早いほど良いです。

勝つ塾では、生徒一人ひとりの志望校選びを個別指導の中でサポートしており、出題傾向の分析から学習計画の逆算まで丁寧に伴走しています。「何から始めればいいか分からない」という段階の方も、まずは候補大学を書き出すところから一緒に整理していきましょう。